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歯を守る

歯を守る〜歯を失う原因と対策〜

データからみる『歯を失う原因』
生涯健康な歯でいるために、知っておきたいことはなんでしょう?
まず、最初に日本人の歯を失う原因は以下の通りです。


1位 歯周病
2位 虫歯
3位 歯根破折

その他(外傷、事故、矯正治療の便宜抜歯など)

となっております。

では別の論文を見てみましょう


こちらの論文では、歯科衛生士によるブラッシング指導を受け、定期的なメンテナンスに応じた患者さんの30年間の結果が示されております。
まず、この結果では歯を失う本数は相対的に激減したということです。
その中でも、歯周病に関してはほぼなくなることが円グラフに示されています。
つまり、歯周病予防には、適正なプラークコントロールと歯科衛生士による歯石除去が最も重要ということです。

しかし、実際に予防できたとしても、発症した歯周病を治療するのは簡単なことではありません。
なぜでしょうか?

歯周病をコントロールする
歯周病の予防は、先ほどの論文でもわかるとおり、歯周病原因菌のコントロールを行うことです。
この歯周病原因菌は、酸素がなくても繁殖できる菌(嫌気性菌)がほとんどを占めます。
これは、表面ではなく歯の歯周ポケット(歯と歯茎の間)の深いところに主に繁殖します。
また、磨き残したプラークは唾液によって歯石という塊となって歯の表面に付着します。
この表面はざらざらしており、嫌気性菌にとっては絶好の住処となります。
また、歯石があると歯の周りの組織は歯根面に付着ができなくなり、歯を支える歯槽骨は自ら破骨細胞を出現させ、骨を菌から遠ざけるように吸収が生じ、さらに深いポケットが形成され、嫌気性菌が増殖するという負のスパイラルに陥ります。

上記図に示される通り、学術上では3mm以内の歯周ポケットを健康とし、4mm以上歯周ポケットを有するものを歯周病と定義しております。

Waerhaugらは、歯科衛生士の歯石除去で3mm以内歯周ポケットにおいては80パーセント以上除去できたのに対し、5mm以上歯周ポケットでは11パーセントしか除去できなかったと報告しております。

当然、見えない環境の中で手探りで行うわけですので、スキルに影響を受けるとはいえ、限界もあると思われます。


実際に深いポケットを有していた患者さんでは、歯肉を剥離し確認すると、歯石が残っていることがあります。
つまり、これが発症した歯周病治療を困難にさせていいる大きな原因です。

そのため、一度歯周病にかかってしまった歯に関しては、まず歯科衛生士によるブラッシング指導と初期治療的な歯石除去を行い、再評価をおこないます。
再評価の際にポケットに改善が認められない場合は、直視できるような環境のなかで歯石を除去(歯周外科)することも考慮します。

そしてもう一つ歯周病治療を困難にさせている大きな原因があります。
それは、力のコントロールです。


こちらのレントゲン画像を確認すると、患者から見た右下(画像では左下)の奥から3番目や右上(画像では左上)の奥3本、左上(画像に向かって右上)の奥から2番目3番目などに限局して歯周病を認めます。
このような症例において一般的に歯周病専門医は、限局型侵襲性歯周炎という特殊な細菌(特に、Aggregatibacter actinomycetemcomitans菌など)によって引き起こされる歯周疾患を疑います。しかし、細菌検査では検出されませんでした。

口腔内を確認すると、


前歯は歯間離開(歯の隙間)が生じ、奥歯にはマイクロクラック(ミクロの亀裂)を認めます。
審査の結果、顎の楽な位置(中心位)と歯の噛み合う位置(最大咬頭勘合位)がずれていることがわかりました。
このような患者では、顎の楽な位置では前歯だけがぶつかり合い、そこから噛み合うと奥歯に力が集中します。
また、歯にかかる力は咀嚼時よりも夜間の食いしばりや歯軋り時の方が10倍近く大きくなります。
このような咬み合わせの方は、顎の裏に付着した筋肉(顎二腹筋)の緊張が増し、食いしばりやすくなります。


そこでマウスピースを装着し、特に夜間の力をコントロールした上で歯周外科を行ったところ、非常に良い結果が得られました。


今現在、一度プラークや歯石が蓄積し歯肉に炎症が生じた箇所に、過度な噛みしめのような力がかかると垂直性の骨吸収を引き起こすと考えられております。

そのため事前に咬み合わせのの検査をおこない、原因を把握しておくことも歯周治療には欠かせないのです。

その他、歯周病を治りにくくする原因として
喫煙、糖尿病、歯の奇形、被せ物の不適合などが挙げられます。

いずれも、それぞれの原因を事前に把握し、対策を考えることが必要です。

それでは、虫歯に関してはいかがでしょうか?
先ほどの論文では、歯科衛生士のメンテナンスによって、相対的には虫歯も軽減します。
しかし、メンテナンスを受けていても防げなかった虫歯は、約80パーセントが二次カリエスであったと述べられております。

二次カリエスとはなんでしょうか?


虫歯のメカニズムから理解する
二次カリエスについて述べる前に、虫歯のメカニズムを考えてみましょう。

私たちは、実は食事をするたびに歯の表面が溶け出しております。
それは、口腔内に常在するミュータンス菌などの虫歯の原因菌が、栄養を得ると酸を放出するからです。
しかし、ブラッシングを行うことで、PHは徐々にアルカリ性にもどっていき、その際に唾液中のリン酸カルシウムなどのミネラル成分が歯の表面に再石灰化をおこし、修復してくれているのです。
歯の溶け出す臨界PHは5.5くらいとも言われております。


これらのことから考察できるのは、磨き残しなくブラッシングを行うことが最も重要ということです。

では洗口剤だけで虫歯は防げるのでしょうか?

答えはNOです。

細菌は集合体を成すと、バイオフィルムというバリアを生成します。
これはお風呂の滑りと同じです。
お風呂の滑りは、『混ぜるな危険』といった強力な薬剤であれば除去できるかもしれませんが、口腔内には使用できません。
それ以外の方法ですと、タワシでこすり取るのが最も効果的です。
歯の表面に付着したバイオフィルムも、歯ブラシでこすり取るしか方法はありません。
これが磨き残しなくブラッシングをすることが必要な要因です。

では、磨き残しなく歯磨きをするとはどういうことでしょうか?
それは、すべての歯の面に対してブラシをあてることです。

凸凹した歯のすべての面に対して、歯ブラシ、フロス、歯間ブラシ、インタースペースブラシなどを用いてブラシをあてる必要があります。
実際に30分近く磨いても正しい磨き方ができていなければ磨き残しが生じ、虫歯の発生につながります。

正しい磨き方ができているかどうかは、プラークコントロールレコード(PCR)で磨き残しを染め出して練習をしましょう。
理想は磨き残しが10パーセント以下です!
最初は覚えるのが大変ですが、一度覚えてしまえば自宅で無料で実践できますので、格段に歯の治療費を軽減できます。

ここで、磨けない環境について考えてみましょう。

@歯並び

このように歯並びが悪いと、歯と歯の間や裏側はどのように熟練された歯磨きを行ったとしても、残念ながら磨けません。

A歯の奇形や亀裂



咬み合わせに問題があったり、食いしばりや歯軋りがあると、歯に亀裂が生じやすくなります。
実は、歯の応力がかかる部位と虫歯になりやすい箇所は近似しているのです。
(図は、山ア長郎監修、今井俊広、今井真弓著書 臨床咬合補綴治療の理論と実践より引用)
どれだけ、丁寧に磨いていても亀裂から入り込んだ細菌は歯の内側から虫歯を進行させます。
つまり、虫歯予防にとっても力のコントロールは重要なのです。

B不適合な修復物や補綴物



細菌はミクロンの世界で存在しております。この写真のように、マイクロスコープで拡大すると不適合な部位から細菌が侵入ているのがわかります。
また、力のコントロールが出来ていないと、中のセメントが溶け出したり(ウオッシュアウト)、周りから亀裂が入り中に細菌が侵入します。
どんなに丁寧に磨いても、中に一度入り込んだ細菌は磨けないため経年的に虫歯へと進行し、徐々に歯を崩壊へと導いていきます。

これが冒頭に述べた二次カリエスです。

二次カリエスを防ぐためには、顕微鏡レベルでの適合性が重視されます。
言葉で述べるのは簡単ですが、実際にこれを行うのは至難の技です。

そのため、仮歯の時点で適合を合わせ、歯茎の炎症をしっかり抑え出血のない状態にします。
(下の写真は、上の犬歯と下の前歯以外は仮歯です)


その後、圧排糸という細い糸を歯と歯茎の間に挟み、


それを外しながら、精度の高いシリコンの型取り材で歯茎の中まで型取りします。


これによって、技工士に境目のはっきりとわかる模型が提供できるため、最終的な被せ物も適合の良いものができあがります。
その結果、7年経過後も健康な状態で保たれております。(もちろん患者さんがメンテナンスに非常に協力的であったため、このように保てております)




診療時間






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